全方位vs一点突破
クラッキング、乗っ取りがますます激化しています。大手で情報流出に無縁というところはあるのでしょうか?
クラッキングの脅威について。「本気で狙われる場合」と「カジュアルクラッキング」があります。
本気で狙われると、なかなかに防御は難しいものがあります。エンタープライズ系のサーバで、ログインに物理キーが必要な状態でもヤられたりします。防御側は全方位に気を払い全てのセキュリティホールを塞がなければならないのに対して、攻撃側は何か1つ穴を見つければ良いので無理ゲーですね。それでも保守は日々頑張っているのです。
問題はカジュアルクラッキングです。
- 既知のセキュリティホールを利用。
- フィッシングメールで情報を盗む。
- 別途乗っ取ったSNSアカウントで「投票のためのコードが必要」と騙して、二段階認証を突破。
ここでは既知のセキュリティホールについて説明します。
サイトをリニューアルしたことはありませんか?
新規サイトよりもサイトリニューアルの際に「穴」はできやすいです。
- 新しい業者に頼んだ。前の業者の時から管理パスワードを変更しなかった。
- FTPパスワードも変えなかった。
- WordPressのユーザーを削除しなかった。
- とりあえず簡単な(「0000」のような)パスワードを発行して「変更して使ってね」と言ったが、業者が変更しないまま使っていた。
- 古いサイトを残したまま、新しいサイトを作った。古いサイトは埋もれて、古いバージョンのまま何年も残っていた。
- 古いサイトからコンテンツを移行するため、動かなくなるのを怖れてPHPバージョンを変更しなかった。そしてそのまま運用を開始して忘れた。
- 古い業者用のメールアドレスが残ったままだった。
- メールの転送設定を古い業者宛+新業者にしていた。
- 開発用サイトを別に作った。正式サイトをオープンした。開発用サイトは忘れ去られて、古いバージョンのまま残った。
- 管理者アカウント名、PHPバージョン等、なるべく隠しておきたい情報が外から丸見えだった。
- テスト用プログラムを置いたままにしていた。
- データベース操作プログラム(adminer等)を設置したままにしていた。
どれか1つでも思い当たれば、気軽なクラッキングにすら侵入されてしまう可能性があります。
「外からは見えない」は、防御策ではありません。
管理資料
管理資料は、究極的には「紙」に保存しておくのがベストです。データと比較して盗まれにくいですからね。
しかし、長いパスワードを毎回打ち込むのが大変…という時は、資料をテキスト化してUSBメモリに保存しておき必要な時だけコピーするという方法もあります。これにも問題があるのですが「紙を盗まれる」「USBを盗まれる」を「同等」と考えるか「違う」と考えるか、ですね。
パスワードを管理者が知っている
管理者/スーパーユーザーが社員や業者まで全てのID・パスワードを管理している企業があります。とても多いです。いっそ「普通そうだよね?」という状態です。
ありえません!
あるアカウントで不正アクセスがあったとします。アカウントはログで特定できます。パスワードエラーも無く一発でログインしています。退職した社員かも知れないし、古い業者かも知れません。現役社員なら「不正アクセス」ではないですね。
本来は、アカウントを削除しておくべきです。忘れちゃったのか、そういう決まりが無かったのか?これが第一の問題です。
次。パスワードを管理者が知っていたら?いっそ、誰でも閲覧できる場所にID・パスワード一覧が置いてあったら?
犯人捜しができません。
ID・パスワードは個人を特定できるものです。共有など以ての外。
管理者はアカウントを削除・パスワード変更できます。何か問題があった時には「記録してあるパスワードをユーザーに教える」ではなく「パスワード変更許可を出す」が正解です。ユーザーのパスワードを知らないことが身の潔白になります。
管理者が退職した社員のアカウントを使って、パスワードを変更してログインし悪事を働いたら?→ログが残ります。ログを改竄/消去できないサーバを使用しましょう。
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