2025年10月14日サポート終了するWindows10の延長サポート対策
2025年10月07日
2025年10月14日(記事執筆時の翌週)、ついにWindows10のサポートが終了します。
記憶レベルでWindowsを振り返る
思えばMS-DOS上で動作しタイル型ウィンドウのWindows1.0を一太郎とdBaseのランチャーとして使い、2.0は飛ばして3.0ではAldus PageMakerを使いました。ここまでのWindowsはあくまでMS-DOSのUIという扱いです。
いよいよWindows95ではMS-DOSから独立したOSとなりました。しかし内部的にはDOSと密接に繋がっていたようです。Netscapeでインターネットを利用できるようになったのもここからです。秋葉原での発売の熱狂は忘れられないですね(言ってないけれど)。Windows95の時にはすでにMacintoshに完全に乗り換えていたため、あくまで遊びでの利用でした。
この頃、完全に別のプロジェクトとして開発が進んでいたWindows NTが、雑誌付録等で一般に配布されました。ファイルシステムもMS-DOS時代のFATとは全く異なるNTFSです。CD-ROMで数枚合ったように思います。同時にWindows95の正当な後継であるWindows98が発売・主流となりました。
その後、Windows XP、Windows Vista、大人気だったWindows7、Windows8、悪名高きWindows8.1、Windows10と続き、Windows11が現行OSとなりました。
Windows10発売時には「最後のWindows」とのアピールで「もはやバージョンアップに悩まされない」云々と言われていたはずですが…。蓋を開ければそんなことはあるはずもなく、2021年にはWindows11が発売されました。しかもCPUを初めとするハードウェアの制限てんこ盛りで。
Windows11にしたくない
業務用アプリケーションが動作しない、アプリのバージョンアップ料金が高額ということで、未だにWindows7、それどころかWindows9やMS-DOSを使用している企業もたくさんあります。
MS-DOSであればネットワークへの接続も限定され、外部からの脅威はそれほど恐ろしいこともないと思いますが。ネットワークに接続しているPCのセキュリティはMicrosoftからのサポート無し状態は怖いですね。
単純にPC入れ替え台数が多くて対応できないということもあります。
いっそ「業務用PCはWindowsでなければならない」という縛りを取り去ってしまえば選択肢はたくさんあるのですが。
最新機能の必要が無く、やたらと重いUIに興味が無く、ネットとOfficeが使えれば良いのであればLinuxもMacも選択肢です。
それでもWindows10をもうしばらく使いたい
条件付きですが、可能です。
https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/extended-security-updates
正しくは「Windows 10 コンシューマー向け拡張セキュリティ更新 (ESU)」と言います。
Windows 10 ESU の前提条件
コンシューマー Windows 10 ESU プログラムに登録するには、お使いのデバイスが次の要件を満たしていることを確認してください。
- デバイスは、Windows 10、バージョン 22H2 Home、Professional、Pro Education、または Workstations エディションを実行している必要があります。
- デバイスには最新の Windows Update がインストールされている必要があります。Windows Update をインストールする方法を見る。
- デバイスへのサインインに使用される Microsoft アカウントは、管理者アカウントである必要があります。ESU ライセンスは、登録に使用した Microsoft アカウントに関連付けられます。通常、ローカル アカウントで Windows にサインインする場合は、Microsoft アカウントでサインインするように指示が出る場合があります。
- Microsoft アカウントは子供用のアカウントであってはなりません。
コンシューマー ESU プログラムは、商用デバイスでは使用できません。コンシューマー ESU 登録は、次のシナリオではデバイスに提供されません。
- キオスク モードのデバイス。
- Active Directory ドメインに参加しているデバイス、または Microsoft Entra に参加しているデバイス。ただし、Microsoft Entra に登録されているデバイスは、コンシューマー ESU プログラムを使用できます。
- モバイル デバイス管理 (MDM) ソリューションに登録されているデバイス。
- ESU ライセンスを既に持っているデバイス。
- デバイスがコンシューマー ESU プログラムに登録され、上記の商用 ESU シナリオのいずれかに参加している場合、デバイスのコンシューマー ESU 登録は、商用デバイスとして使用されなくなるまで一時停止されます。
最新のWindows10で、Active Directory ドメインに参加せず、MicrosoftアカウントでログインしていればOKのようです。実際に登録してみました。
- [設定] > [更新とセキュリティ] > [Windows Update] に移動します。デバイスが前提条件を満たしている場合は、ESU に登録するためのリンクが表示されます。※1
- 一度 [今すぐ登録] を選択すると、ESU 登録が開始されます。ローカル アカウントで Windows にサインインしている場合は、Microsoft アカウントにサインインするように求められます。既に PC 設定をバックアップしている場合は、デバイスを登録するよう指示が出ます。※2
- Windows 設定をバックアップしていない場合は、設定のバックアップを開始するか、Rewards ポイントを利用するか、1 回限りの購入で ESU に登録するかを選択できます。
※1
- 最初は表示されていませんでした。
- ※2の「Windowsバックアップ」を設定することで表示されます。
- 右側の「関連する項目」に表示されるため見落としがちです。
※2
- OneDriveを有効化して「ファイルをOneDriveにバックアップ」しなければなりません。
これで「重要なセキュリティアップデート」が2026年10月13日まで提供されるようになります。
思うに
縛りがきついですね。
Active Directory ドメインは、中小規模のオフィスではほぼ利用されていないと思います。利用中の場合は有料の延長サポートプログラムを利用する必要があります。
OneDriveは厳しいですね。パフォーマンスへの影響が大きく、Microsoft自信「多大な影響が懸念される」と認めています。正常に動けば便利なクラウドストレージですが、有効化したとたんに「元ファイルをコピー後に削除してしまう」というバグとしか思えない動作をします。十分な容量がない契約の場合、大変な目に遭います。
機能的な必然性があるとは思えないWindowsバックアップを必須としているのは、OneDriveで収益化したいMicrosoftの思惑でしょう。商売だから仕方ないとも言えますが、うーん。
いずれにしてもESUは時限措置です。Windows11への移行または他の対策を早急に対処しましょう。
ところでWindows12という噂もチラホラと。次はどうなることでしょう?
この記事は2025/10/07に公開され、0 views読まれました。