Google reCAPTCHAの料金改定問題・Cloudflare Turnstileの設定
2025年02月06日
Google reCAPTCHAの料金改定
botによる問い合わせへの不正なアクセスを排除してくれるreCAPTCHA(リキャプチャ)。中でも利用者が多く有名なGoogle reCAPTCHAの料金が改定されています。
詳細は下記Googleのサイトをご確認ください。
https://cloud.google.com/security/products/recaptcha
- reCAPTCHA classic。これまでは100万件/月まで無料。
- 新しいreCAPTCHA。2024年8月1日からは1万件/月まで無料。1万〜10万件までは$8/月。
- 移行前も移行後も、大半の方は無料で使用できます。しかし弊社管理サイトでも月間80万評価のサイトもあります。実際の問い合わせは月に数件でも、それをはるかに上回るbotが来ていてGoogle reCAPTCHAが排除しているわけですね。
- 2025年末までに手動移行しない場合、自動的に移行されます。自動移行の場合「ラベル」にランダムな名前が振られてしまうようです。
移行方法の詳細は下記をご覧ください
https://cloud.google.com/recaptcha/docs/migrate-recaptcha?hl=ja
これまでのreCAPTCHA(reCAPTCHA classic)管理画面は以下からアクセスできます。
https://www.google.com/recaptcha/admin/
新しいreCAPTCHA管理画面はGoogle Cloud内にあります。
https://console.cloud.google.com/apis/library/recaptchaenterprise.googleapis.com
移行の際に
- reCAPTCHA Enterprise APIの有効化。
- 認証情報の登録。
- 支払い情報の登録。
といった手間があるようです。
新料金
Google reCAPTCHA(リキャプチャ)は、基本的に無料で利用できます。ただし、使用量に応じて、有料のプランにアップグレードされる場合があります。
reCAPTCHAの料金体系は次のとおりです。
reCAPTCHA Essentials
1 か月あたり最大 10,000 件の評価まで無料です。コミュニティサポートが提供されます。
reCAPTCHA Standard
1 か月あたり最大10,000 件の評価までは無料です。10,000 件を超えて 100,000 件までの使用量は一律$8の料金が発生します。評価が100,000 件を超えると「Enterprise」に自動アップグレードされます。
reCAPTCHA Enterprise
最大 10,000 件の評価までは無料です。1か月あたり最大 100,000 件の評価までは$8、その後は 1,000 件ごとに$1です。ベーシックサポートが提供されます。
reCAPTCHAは、Googleアカウントを取得している人であれば、誰でも無料で使用することができます。
使い続けるか?
月間アクセス数100万PVオーバーの「つくりおき食堂」で調べたところ、80万判定されていました。これはあっという間に100万判定を超えますね。そもそも1万判定を超えているので料金発生します。
単純計算で月額125000円となります。年間では150万円です!これは少々やってられませんね。
他はサイトによって異なりますが、500〜3000判定程度です。
しかしある日突然スパムbotが大量流入する可能性もあります。SEOとも問い合わせ件数ともPVとも無関係に判定数だけ増えてしまいます。表面からはそのことが全く分かりません。1万〜10万判定(リクエスト)であれば月額$8(約1300円)と定額ですが、超えると$1/1000判定で天井知らずです。
アクセスも少ない・商売には直接つながらないサイトで300万判定とか来たらどうしましょう?
支払い情報を登録していなければ判定が無視され、スパム問い合わせが激増します。支払い情報が登録してあったら300万なら45万円くらいかかりますね。恐ろしいことです。
Cloudflare Turnstileという選択肢
Google reCAPTCHAの代替としてCloudflare Turnstileという選択肢があります。大変大雑把に言ってしまうと
- Google reCAPTCHA V3相当の機能を無制限に無料で提供します。
- Cloudflareのロゴ表示が無料の条件です。
- Contactform 7へのインテグレーションだけでなく、WordPress本体へのログイン画面にも適用できます。
- Simple Cloudflare TurnstileというWordPressプラグインで比較的分かりやすく設置可能です。
- Google reCAPTCHAと異なりGoogleアカウントは不要で、かんたんにユーザー登録できます。
https://www.cloudflare.com/ja-jp/application-services/products/turnstile/
Cloudflare Turnstile設定方法
最初にCloudflare Turnstileアカウントを作成します。
https://www.cloudflare.com/ja-jp/application-services/products/turnstile/
「無料で始める」をクリックしましょう。
- 左下の「サインアップ」を選びます。
- 右上の言語選択で日本語を選択できます。
- メールアドレスとパスワードを指定します。「人間であることを確認します」にチェックを入れてサインアップします。メールアドレスに本人確認メールが届きますので、本文のURLをクリックして認証します。
- 「ウィジェットを追加」を選び進めます。
- 「ホスト名の追加」をクリックしてドメイン名を入力します。
- 「ウィジェットモード」は管理対象のままです。
- 最後に「作成」をクリックします。
- サイトキーとシークレットキーが表示されます。
- この画面を表示したまま、別タブでWordPressサイトを開きます。
- 後ほどドメインを追加することも可能です。
- WordPressにSimple Cloudflare Turnstileをインストールします。
- 設定画面を開きます。
- 「APIキーの設定」にCloudflare Turnstile管理画面からコピーした「サイトキー」と「シークレットキー」を入力します。
- 「フォームでTurnstileを有効化する」項目で、必要なものにチェックを入れます。
- 「変更を保存」すると一番上に「テスト」ボタンが表示されるので、動作を確認します。動作確認が完了しないとCloudflare Turnstileは有効になりません。
- Contactform 7のお問い合わせ画面にバナーが表示されました!
- ログイン画面にも表示されました。
携帯電話の登録等の余分な手間がなく、設置はシンプルですね。落ち着いて作業すれば問題なくできると思います。
スパム判定精度については使い始めたばかりなので、しばらく様子を見たいと思います。
この記事は2025/02/06に公開され2025/02/08に更新、47 views読まれました。
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